これまでありがとうリネージュ

  • 戦国時代

シリ鯖における戦争の歴史とは、つまるところ本国の影響を色濃く受け継ぐ大勢力と、そんな大勢力に立ち向かうJPプレイヤーを中心とするたくさんの小規模勢力との抗争の歴史でした。

本国の影響を色濃く受け継ぐ大勢力は、本国のプレイスタイルをそのまま日本国内に持ち込み、ときにはそれが横暴理不尽と捉えられることもありました。そういった横暴理不尽に対する反感を結集することによって、シリ鯖の歴史上何度かカリスマ指導者を中心とする小規模勢力による大同盟が結成され、大勢力を圧倒した時期がありました。しかしながら、そういった大同盟は時間とともにその結束に綻びが生じることとなり、さらには大勢力によってその綻びに楔を打ち込まれ、最終的に同盟は崩壊し再び大勢力が勝利を収めることとなりました。

実力に勝る大勢力と、大勢力の横暴に立ち向かうという大義名分によってライトユーザーの支持を受けた小規模勢力間の力のバランスは永らく維持され、大勢力による横暴、小規模勢力を結集した大同盟の完成、大同盟の崩壊と衰退、再び始まる大勢力による横暴・・・こんな興隆と衰亡が、シリ鯖の歴史上何度も何度も繰り返されてきました。

  • 急展開

今からもう4年近く前のことになってしまいますが、その当時大事件が発生し、シリ鯖の戦争史は大転換点を迎えることとなりました。JPプレイヤーを中心とする穏健なプレイスタイルを信条とする小規模勢力の中に、大勢力内の最強硬派をも上回る超過激なプレイスタイルを標榜し、目には目を歯には歯を、横暴には横暴で対抗しようとする勢力が現れたのです。当初、その勢力は大勢力に大打撃を与え、大勢力は崩壊寸前にまで追い込まれました。しかしながら、次第にその過激なプレイスタイルはあらゆる方面からの反感を買うようになっていきます。

大勢力の暴力に対して、同じ暴力で対抗したことによって、一時的には大勢力に対して優勢にたつことができたものの、最終的には小規模勢力にとって最大唯一の武器であっただ「大規模勢力の横暴に立ち向かう」という大義名分を失ってしまい、さらには大勢力内においてすら批判的に見られていた、大勢力内最強硬派の行動を容認する流れを作ってしまったのです。

…その後の小規模勢力がたどった末路は悲惨きわまるものでした。小規模勢力の衰退のきっかけを作った小規模勢力内の過激派は自分達でそのツケを払うことも無く、早々にシリウス鯖から姿を消し、残された人々は大勢力内の最強硬派による執拗極まりない残党狩りによって、各個に殲滅されていきました。

  • 偽りの希望と偽りの勝利

シリ鯖における戦争史は、大規模勢力による完全勝利に終わり、残された小規模勢力の残党は絶望的な抵抗を行なっていました。数ヶ月に渡り本格的戦争は行われず、大規模勢力の守る城に対して戦争を仕掛けようにも旗内に侵入することすら出来ず、旗外で全滅する…そんな時代が続きます。

そんな絶望的な状況下、大勢力内において権力闘争が始まりました。大勢力内で多数を占めていた穏健派が、少数ではあるが常に小規模勢力との抗争で前面に立って戦い続け、大勢力で一番発言力を握っていた最強硬派をクーデーターによって追放してしまったのです。当時わずかに残っていた小規模勢力の残党は、戦争が全く行われなかったそれまで数ヶ月間の状況を打破するために、追放された強硬派との連合結成を選択しました。

その連合結成は、誰もが予測し得なかった化学反応を引き起こし、新連合は瞬く間にそれまで長きに渡ってシリ鯖を支配し続けてきた大勢力を打破し、完全勝利を収めました。しかし、その最強硬派との連合結成という選択は、つまりは勝利のためにはいかなる手段を問わないという意志を表明したことに他なりませんでした。この瞬間から元小規模勢力はライトユーザーからの支持を永遠に失い、更にはそれまでライトユーザーからの反感を買い、ある意味悪役であった大規模勢力が逆に大義名分を手に入れることになったのです。

  • 新しい時代

勝利のために、旧来の最強硬派勢力と手を結んだ元小規模勢力が、その後どのような道を辿ったのか。頼みにしていた最強硬派勢力が次第に力を失っていくにつれて劣勢に追い込まれ、最大の武器であったライトユーザーからの支持すらも失い、もう二度と勢力を挽回することは不可能な状況に陥ってしまいました。一時的な勝利のために新連合を結成し、つかの間の勝利を手にしたものの、その代償としてかけがえのないものを失ってしまったのです。

最終的に最強硬派は、ほぼ壊滅状態に追い込まれ、それとともに元小規模勢力も壊滅し、一度は力を失った大規模勢力が再び完全勝利を収めることとなりました。

大規模勢力が最強硬派との戦いの中で手に入れた大義名分と、圧倒的な戦力の結集。旧来の最強硬派勢力を打倒した新体制に対して、戦争をしかけるという行為そのものが、苦心の末に駆逐したはずの旧来の最強硬派勢力の復活に手を貸し、新体制下での秩序を乱す悪業である、という風潮の蔓延。とうとうシリ鯖の戦国時代が終わり、平和な時代が始まった瞬間でした。

  • 千年乱世

このままでは、シリウス鯖にて永遠に大規模戦争が行なわれなくなってしまう!今から1年半前の昨年4月、シリ鯖において永らく戦争屋として戦争を満喫させてもらっていた恩返しと言っては何ですが、それまでの感謝の気持ちを込めて、自分はある行動を取る決心を固めました。

毎晩どこかで熱い戦争が行われていたあの時代を、なんとしても今のシリ鯖に再現させること!まもなくリネージュを去る自分自身の最後の使命として、なんとしてもそれを達成してやろうという決意を固め行動を開始しました。しかしながら、そのためにはいくつかの難関を乗り越えなければなりませんでした。

ひとつは、勢力間の戦力差を縮め、勢力間に力の均衡をもたらし、戦争の活性化を促すために、最強硬派勢力を打倒するという大義名分のもと戦争を遂行し、全城を制圧している大勢力を解体すること。

そしてもうひとつは、これまで戦争を敬遠していたライトユーザーの戦争参加を促し、新規参加者を呼び込むことによって、相次いで引退休止し戦争人口の空洞化の主要因であった古参戦争参加者層に代わり、少なくとも一、二年は戦争に継続してくれる新世代の戦争参加者層を形成すること。

どちらも一年半前当時の状況を考えると、不可能に近い難題でした。

第三勢力
利権抗争からの決別
戦争屋
象徴としての竜騎師というプレイヤーの神格化
戦争屋さん連合
既存大勢力との公開討論
銀河帝国
King Of Sirius
目的達成のために、つぎからつぎに当時のシリ鯖の大勢に風穴を開けるようなアンチテーゼを提案し、そして応援しつづけました。

シリ鯖の戦争を守るために、当時の最大勢力を解体し、戦争参加層を呼び込まないといけない。自分と自分の所属する勢力は、あくまでもシリ鯖の戦争を守るための手段であり、極論すると目的達成のための犠牲に過ぎない…
その当時自分が胸に秘めていた真の目的に気付く者は誰もおらず、また気付かれてはならず、自分の言動に対しては各方面からたくさんの批判、お叱りのことばを頂きました。いまだに自分に敵意を抱いている方も多いかと思います。

安心してください。リネージュにおいて自分が自分に課した最後の目的を達成した今、自分がリネージュに戻ることはありません。

この半年、時折そのことの確認のために時節ログインしたり、ブログを巡回したりしていました。が、もうその必要すら無くなりました。自分は確信しています。本国の影響を色濃く受け継ぐ横暴な大勢力と、その横暴に立ち向かうという大義名分を手に入れたJPプレイヤーを中心とする中小勢力という構図が再現されつつある今、少なくとも今後一年二年はシリ鯖から戦争が姿を消すことは無いでしょう。

かつてシリ鯖において戦争が冬の時代を迎えたことが二回ありました。そしてそのいずれもが、大勢力の横暴に立ち向かうために、小規模勢力が目には目を歯には歯をの方針をとったために、『大勢力の横暴に立ち向かうんだ』という大義名分を無くし、ライトユーザーの支持を失ったことが原因でした。

本国の影響を色濃く受け継ぐ大勢力、JPプレイヤーやライトユーザーを中心とする中小勢力。どちらが正しいだとか、間違っているのか、確かに色々意見があることでしょう。消えることの無い憎しみを背負っている人もいるでしょう。しかし、何より大切なのは、リネージュの、このシリ鯖の衰退をわずかでも遅らせること。そのためにリネージュ最大醍醐味と言える攻城戦が活発に行なわれている状態を持続させること。

確かにいくつか自分の思惑とおりにいかないこともありました。NSLOG勢力が予想以上に早く崩壊してしまったため、第三勢力というキーワードと共に思い描いていた絵が全て水泡に帰してしまったこと。

後に続く人たちのために、後に控える大本命クランのために、既存勢力との軋轢を全て一身に引き受け、自己を犠牲にしてシリ鯖の閉塞した状況に風穴をあけ、道を指し示し、そして散っていくはずであった千年乱世クランが、叩かれ、狙われ、満身創痍にながらも、いまだに健在なこと。

この二点だけは、正直自分も読み切ることができませんでした。たんなる『けいけい』ではなく、『NobleAngelsのけいけい』でもなく、『FatedMessiahのけいけい』でもなく、『インクレディブルのけいけい』でもなく、『銀竜会のけいけい』でもなく、『千年乱世のけいけい』としてβテスター時代からの長きにわたるリネージュライフを終えられることを誇りに思います。

  • 総括

元戦争屋として・・・
大義を手に入れた超巨大勢力による寡占態勢に終止符を打ち、本国の影響を色濃く受け継ぐ大規模勢力とそれに立ち向かうJPプレイヤーを中心とする小規模勢力という構図をシリ鯖に再現させることができた今、思い残すことはありません。


元反GANGとして・・・
ワロス事件を引き起こしたプリとそのクランの崩壊を目のあたりにし、さらにはそのクラン最大の擁護者であった人物が、立場をかえ戦争屋の擁護者として活躍している今、思い残すことはありません。


元PK大好き人間として・・・
プレイ時間よりも各プレイヤーのスキルによって勝負が決し、仕事抱え込んで忙しい身でも短時間で熱い戦いを満喫でき、単調作業や数に頼ることしかしない厨PCはすぐにそこから退室すれば相手にしなくて済むという、自分のプレイスタイルや今の生活環境に一番あった、FPSシューティングゲームを見つけることができた今、思い残すことはありません。


最初の四年間は、毎日が夢のようでした。最後の二年間は、かつて自分がそうであったように、新規参入組でもリネージュ最大の醍醐味である戦争に触れ、心の底からリネージュが大好きになる・・・クリムゾンファングというクランができたことをきっかけにしてこのシリ鯖から失われてしまったものを取り戻すためのたった一人での戦いの日々でした。


自分は無力であわれな道化にすぎないんじゃあないのか?何度か絶望しかけたこともありました。しかしリネージュに恩返ししたいという気持ちでなんとかここまでくることができました。

  • 未来予想図

ごれから先、ネタキャラーズ、SVA、梁山泊という本国の影響を色濃く受け継ぐ勢力を身内として抱え込んでしまった大勢力は、彼らの暴走を止めることができず、手に入れた大義名分を失い、次第にライトユーザーからの支持を失っていくことでしょう。

そして、本国そのままの横暴理不尽なそのプレイスタイルは、大勢力に立ち向かうJPプレイヤーを中心とする小規模勢力に大義名分を与え、本国の影響を色濃く受け継ぐ大勢力とそれに立ち向かうJPプレイヤーを中心とする小規模勢力との戦い…このシリ鯖において何度も何度も繰り返されてきた熱い戦いは、今後のシリ鯖を盛り上げていくことになるでしょう。

  • 謝辞

ずっとずっと熱いシリ鯖であって欲しい、こんな自分の思いを代弁するかのような、千年乱世ということば。そんなことばをクラン名に選んだ、シゲンという千年乱世のプリ。そんな男のもとで最後のリネージュライフを楽しめたことを本当に感謝しています。シゲン、本当にありがとう。

今の状況を立ち上げるために、自分がこの1年半打ち続けてきた様々な行動によって、たくさんの人に迷惑をかけつづけてきました。第3勢力というキーワードとともに提唱した「戦争屋さん連合」。そして、抗争と利権からの戦争の解放というキーワードとともに起こした「戦争屋さん連合の解体」。そして銀河帝国、KingOfAdenというキーワードとともに起こした「DIG連合解体」への道。

そのせいで、自分自身が所属していた銀竜会、戦争屋さん連合、そして千年乱世がたくさんの人たちから反感を買い、恨みを買い、多大なる迷惑をかけてしまいました。しかし、そんな自分を最後の最後までかばい続け、さらには千年乱世をここまで支え続けてきた男、シゲン。

社会人を続け、家庭を支えながら、千年乱世というクランを立ち上げ、そしてここまで支え続けてきたシゲンという男を自分は尊敬します。そして、そんな男が作った千年乱世というクランで自分のリネージュライフを終えることができたことを誇りに思います。

千年乱世のクラン員のみなさん、自分はこれで途中退席することになります。この2年、自分自身の死に場所を探して、レン様の門を叩き、キノコパワ一さんの下に身を寄せたり、一人放浪の旅を続けたりしました。しかし、最後の最後で千年乱世というクランで燃え尽きることができました。本当にありがとうございました。

抗争と利権からの戦争の解放、本当に単純に戦争そのものを楽しみたいという理想実現のために、本国の影響を色濃く受け継いだ人々からの横暴理不尽な振る舞いにこれまで耐えて耐えて耐え続けてきたこと、本当に凄いことだと思います。そして、そういった人々に対しておかしいものはおかしいんだ!と当たり前の主張を掲げることを選択したことをかつて反GANGという旗を掲げたことのあるJPプレイヤーの一人として嬉しく思います。みなさんのことを応援する人たちの輪は今後どんどん広がっていくことと思います。

自分がその一員として戦うことが出来ないこと、本当のことを言えばちょっぴり残念に思ったりもします。しかし、不安な気持ちはありません。大丈夫、思いは必ず成し遂げられます。シゲンさんを支えてあげてください。

  • 旅の終わり

けいけい戦記はこれで終わります。けいけいのリネージュシリ鯖での戦いは、終わりました。けいけいの目的は勝つことではなく、戦うこと。熱い戦いを楽しむことと、熱い戦いができる環境を守り続けること。その目的は全て達成できました。6年に渡るリネージュライフ。本当に本当に楽しかった。リネージュありがとうございました!

  • 追伸

これまで個人的にお世話になった人たちへ。本当にありがとうございました。朱雀さま、くりふとさん、レン様、DAIKITIさん、キノコパワ一さん、ルピさん、死神ゼロさん、みちプロさん、竜騎師さん、シゲンさん、そしてmaxisさん。何人がここを読んでくれているのかわかりませんが、本当にありがとうございました。個人的にリアルでお礼したい、それくらい感謝しています。本当に本当にありがとうございました!



最後に。ここ数ヶ月、毎晩SpecialForceで熱い戦いを満喫しています。ここをご覧になっている方へ。SpecialForceでお会いできたときは、ゴリゴリ撃ち合いして楽しみましょう。プレイヤー名は…ほぼそのまんまですので一目でわかるかと思いますw